103.瞳(106から
2008年11月8日 日常 コメント (1) そこにいたのはスノウ達ではなかった。一人は全身鈍く光る漆黒の鎧を、一人は怪しく漂う深緑のローブを纏っている。そして一人は毅然に、一人はどうでも良さそうにそこに立っていた。
「クサモチにヤミハル!?何でお前らがここに居るんだよ!」
ウルトンは久しぶりに見る友人を前に、懐かしさを感じるとともに驚いていた。もしこれが仕組まれた罠だとしても、"スノウが居ることを信じて疑っていなかった"からだ。
「ね、ね。あの人たちは誰なの?」
「【雷撃の魔道士】クサモチと【黒翼】ヤミハルだ。両者ともカイドの王アトラの側近であり、カイド5本の指に入る屈指のプレイヤーだな」
「僕も話には聞いてましたけど……実物を見るのは初めてですね」
クサモチとヤミハルを良く知らない3人にウルトンは軽く説明をする。2人がカイドにいたころからの知り合いであること、これまでアトラを通して随分世話になっていたこと、2人は自分には劣るもののとても優秀なプレイヤーであること。
「大体理解した。だが分からないな。現在カイドは政情が不安定なはず。そんな忙しい時に、何故オマエ達のような大物がこんな所に居る?」
ウルトンの話を聞き終わったジャスティスが目前に立つ2人に問う。ジャスティスの目は鋭く2人を捕らえ、警戒を怠っていなかった。
問いに対してヤミハルが一歩踏み出し答えた。声以外無音の空間で雪がしゃくりと音を立てる。
「どうやらお前達は現状が分かっていない。いいだろう、説明してやる」
「めんどくさい……」
「アトラ王の命令だ。キビキビしろ」
「はぁ」
もう無所属なんだけど……というクサモチの呟きにヤミハルは全く耳を貸さなかった。クサモチには今の状況にヤミハルほどのやる気がないらしい。
しかしヤミハルの無言の圧迫に押され、やれやれ仕方ないといった感じでウルトンたちに向き直り顔を上げた。長い前髪で見えないはずのクサモチの瞳が確かに自分を見ているのをウルトンは感じ取った。
一呼吸置き、カイド最強の魔道士クサモチとカイド最強のドラゴンテイマーヤミハルは同時に口を開いた。
「「アトラ王の命により、ウルトン及びその仲間をカイド国に仇なす反逆者として、始末する」」
「クサモチにヤミハル!?何でお前らがここに居るんだよ!」
ウルトンは久しぶりに見る友人を前に、懐かしさを感じるとともに驚いていた。もしこれが仕組まれた罠だとしても、"スノウが居ることを信じて疑っていなかった"からだ。
「ね、ね。あの人たちは誰なの?」
「【雷撃の魔道士】クサモチと【黒翼】ヤミハルだ。両者ともカイドの王アトラの側近であり、カイド5本の指に入る屈指のプレイヤーだな」
「僕も話には聞いてましたけど……実物を見るのは初めてですね」
クサモチとヤミハルを良く知らない3人にウルトンは軽く説明をする。2人がカイドにいたころからの知り合いであること、これまでアトラを通して随分世話になっていたこと、2人は自分には劣るもののとても優秀なプレイヤーであること。
「大体理解した。だが分からないな。現在カイドは政情が不安定なはず。そんな忙しい時に、何故オマエ達のような大物がこんな所に居る?」
ウルトンの話を聞き終わったジャスティスが目前に立つ2人に問う。ジャスティスの目は鋭く2人を捕らえ、警戒を怠っていなかった。
問いに対してヤミハルが一歩踏み出し答えた。声以外無音の空間で雪がしゃくりと音を立てる。
「どうやらお前達は現状が分かっていない。いいだろう、説明してやる」
「めんどくさい……」
「アトラ王の命令だ。キビキビしろ」
「はぁ」
もう無所属なんだけど……というクサモチの呟きにヤミハルは全く耳を貸さなかった。クサモチには今の状況にヤミハルほどのやる気がないらしい。
しかしヤミハルの無言の圧迫に押され、やれやれ仕方ないといった感じでウルトンたちに向き直り顔を上げた。長い前髪で見えないはずのクサモチの瞳が確かに自分を見ているのをウルトンは感じ取った。
一呼吸置き、カイド最強の魔道士クサモチとカイド最強のドラゴンテイマーヤミハルは同時に口を開いた。
「「アトラ王の命により、ウルトン及びその仲間をカイド国に仇なす反逆者として、始末する」」
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