52.誤

2007年6月21日
鍾乳洞に入ってから数日はたっていた。
時間の感覚がないのではっきりとは分からないが多分そうだろう。
(グィンセイミの奴は何かで時間を確認しているようだったが
 奴に教えてもらうのは癪なので聞かなかった)
 
それまでの採掘の結果はまちまちだった。
当たりもあれば外れもある。
どうやら【発掘:B】では埋まっているものの細部は分からないものの、何も埋まっていないということは無い。
これが逆に性質が悪い。可能性としては地雷を掘り当てるコトだってある。
流石に地雷はでなかったが、腐ったアイテムや眠り薬トラップ、果ては生物であるはずのモグラモンスターまでもを掘り出してしまった。
しかし得た鉱石も多く、グィンセイミの担ぎ上げている袋はもうすでにグィンセイミの3倍ほどの大きさになっていた。
 
その日もグィンセイミは鉱石を探すために【発掘】を使い、俺は手持ち無沙汰にぶらぶらしていた。
(初日以降グィンセイミは俺に手伝えと言わなくなった。
 俺のパワーをこんなことに使うのは恐れ多いと思ったんだろう。
 決して役立たずだからというわけではない、決して。)
 
カチッ
それは俺が欠伸をしながら壁に寄りかかったときだった。
何か音がしたので壁を良く調べてみると文字が彫られている。
 
 ”癒しの泉、聖なる泉。全てを癒す、神の泉。
  汝無駄な争い避けたくば、目前石版引けばよし。
  さすれば道が開けよう。待つは癒しと帰還なり。
  汝己の力知りたくば、目前石版押し込むべし。
  さすれば岩の化身が動き出す。汝の実力試されよう。
  誤り無いよう答えるべし。必在するは求める道。 ”
 
 
なるほど、
 
 ―ゴゴゴゴゴ
 
断じて、
 
 「何だ?おいウルトン、お前何かしたか?」
 
俺が、
 
 ―ズゥーン……ズゥーン……

やったわけでは、
 
 目の前には、巨大な岩のモンスター。
 
 
ない!!!!

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