暇つぶし
2007年6月18日―フォロッサ大図書館
「あの……」
「はい、いらっしゃいませ!フォロッサ大図書館にようこそ!
ご利用は初めてですよね?本日は何をお探しですか?」
「え、えーっと……
(この受付のお姉さん可愛いな……)
一緒にお茶でも……あっいえっなんでもないです!
(俺何言ってんだ!ここは冷静に……)
や、やく、薬草を調べに、来たんですけど!」
(あっやべ!何の本かいい忘れた!
『身体能力増強薬-薬草種-』です、って付け加えるべきか?
いや、迷惑かけるだろうし自分で探そう……)
「ふふっ。『身体能力増強薬-薬草種-』ですね?
そちらの棚の上から3段目に収納されていると思うので
どうぞご利用ください。」
「えっ!?あ、はい、ありがとうございます(……?)」
==
「ねえ、今の人。絶対ユキのこといやらしい目で見てたわよ」
「そんなこと無いですよー。いい人でしたよ?」
「……【読心術】なんてスキルもってて嫌になったこと無いの?
感情が読み取れちゃうわけでしょ?
私だったら人間不信になると思うけど」
「【読心術】は不安定なスキルですから、全ての感情を読み取れるわけじゃないんですよ。
それにね、心の中のことが表れやすい人は、素直でいい人なんですよ」
「素直にも方向があると思うけどね……」
――――――――――――――――――――――――――――――
「いらっしゃ……あら、【雷撃の魔道士】さん、お久しぶりです。
今日はどうしたんですか?」
「…………暇つぶし……」
==
「で、あの暗そうな人は?いい人なの?」
「失礼ですよ、仮にも【雷撃の魔道士】なんですから……
そうですね、今まで心が読めたことは無いですね」
「んじゃ悪い人?」
「いえ……目が合わないんですよ、髪の毛で」
「なるほど……
あの人、フォロッサ大図書館でなんて呼ばれてるか知ってる?」
「…………【ワカメの暇道士】……」
――――――――――――――――――――――――――――――
「いらっしゃいませ!
……今度は【幸運の女神】ですか。
おはようございます。
今日も古代白魔法の蔵書探しですか?」
「おはようございます、【知識の司書】さん。
本当ならそうしたいところなんですが……今日はお使いです。
(全くもう……なんで私が……)」
「なるほど……
少し待っててくださいね。
…… …… …… …… ……… ……………
はい、案外近くにいましたよ。
そこの角を曲がってください。多分風通しが良くて気持ちいいんでしょうね」
「ほんともう、すみません。ご迷惑をかけます。
……………………………
…………………あっクサモチさん!!!!
また会議の途中に抜け出して!!!
いくら退屈だからって――――――」
==
「あの人も毎度毎度大変ねぇ」
「そうですね……
でもなんだか微笑ましいですよね、平和で」
――――――――――――――――――――――――――――――
「(魔法を一から習うにはやっぱりそれなりに初心者用の丁寧に書かれてる本がいいだろうな……
んー!今からわくわくしてきたぞ。早く勉強したいなぁ。
初めから簡単に魔法が使えるとは思ってないけど、
それでも一生懸命頑張ればきっと使えるようになるよな!
目指せカイドNo1魔法使い!俺の将来は明るい!
……明るいよなぁ?そもそも魔法の素質0だったわけだからな……
いやいや、弱気になるな。どんな方法を取ろうが恥をかこうが、
できることは全てやろう。そうすれば必ず道は開けるはず……!
ファイト!俺!)
あの、超魔法についてかかれている文献はありませんか?」
「(!?
こんなに思考が明確に……
何だろうこの感情、見守ってあげたい。
こんなにも魔法を学びたがっている人、久しぶり。
私が、この人に出来る限りのことをしよう……うん。)
あ、はい!
初心者のための魔法講座の本シリーズなら向かって左側のコーナーですね!」
「い、いや、あの、俺は
(あれ?俺今何って言った?
何か見栄張って全く違うこと言った気がするんだけど……)」
「がんばって魔法を覚えてくださいね!フォロッサ大図書館はいつでもあなたの味方です!」
==
「……で、今の人は?」
「多分、すっごくいい人ですよ!」
「……そう?ただの自信過剰な人に見えたけど……」
「そんなことないですよ!あんな人は初めてです!
きっとすごい大物になりますよ!」
「……まぁ別に興味ないけど……」
「あの……」
「はい、いらっしゃいませ!フォロッサ大図書館にようこそ!
ご利用は初めてですよね?本日は何をお探しですか?」
「え、えーっと……
(この受付のお姉さん可愛いな……)
一緒にお茶でも……あっいえっなんでもないです!
(俺何言ってんだ!ここは冷静に……)
や、やく、薬草を調べに、来たんですけど!」
(あっやべ!何の本かいい忘れた!
『身体能力増強薬-薬草種-』です、って付け加えるべきか?
いや、迷惑かけるだろうし自分で探そう……)
「ふふっ。『身体能力増強薬-薬草種-』ですね?
そちらの棚の上から3段目に収納されていると思うので
どうぞご利用ください。」
「えっ!?あ、はい、ありがとうございます(……?)」
==
「ねえ、今の人。絶対ユキのこといやらしい目で見てたわよ」
「そんなこと無いですよー。いい人でしたよ?」
「……【読心術】なんてスキルもってて嫌になったこと無いの?
感情が読み取れちゃうわけでしょ?
私だったら人間不信になると思うけど」
「【読心術】は不安定なスキルですから、全ての感情を読み取れるわけじゃないんですよ。
それにね、心の中のことが表れやすい人は、素直でいい人なんですよ」
「素直にも方向があると思うけどね……」
――――――――――――――――――――――――――――――
「いらっしゃ……あら、【雷撃の魔道士】さん、お久しぶりです。
今日はどうしたんですか?」
「…………暇つぶし……」
==
「で、あの暗そうな人は?いい人なの?」
「失礼ですよ、仮にも【雷撃の魔道士】なんですから……
そうですね、今まで心が読めたことは無いですね」
「んじゃ悪い人?」
「いえ……目が合わないんですよ、髪の毛で」
「なるほど……
あの人、フォロッサ大図書館でなんて呼ばれてるか知ってる?」
「…………【ワカメの暇道士】……」
――――――――――――――――――――――――――――――
「いらっしゃいませ!
……今度は【幸運の女神】ですか。
おはようございます。
今日も古代白魔法の蔵書探しですか?」
「おはようございます、【知識の司書】さん。
本当ならそうしたいところなんですが……今日はお使いです。
(全くもう……なんで私が……)」
「なるほど……
少し待っててくださいね。
…… …… …… …… ……… ……………
はい、案外近くにいましたよ。
そこの角を曲がってください。多分風通しが良くて気持ちいいんでしょうね」
「ほんともう、すみません。ご迷惑をかけます。
……………………………
…………………あっクサモチさん!!!!
また会議の途中に抜け出して!!!
いくら退屈だからって――――――」
==
「あの人も毎度毎度大変ねぇ」
「そうですね……
でもなんだか微笑ましいですよね、平和で」
――――――――――――――――――――――――――――――
「(魔法を一から習うにはやっぱりそれなりに初心者用の丁寧に書かれてる本がいいだろうな……
んー!今からわくわくしてきたぞ。早く勉強したいなぁ。
初めから簡単に魔法が使えるとは思ってないけど、
それでも一生懸命頑張ればきっと使えるようになるよな!
目指せカイドNo1魔法使い!俺の将来は明るい!
……明るいよなぁ?そもそも魔法の素質0だったわけだからな……
いやいや、弱気になるな。どんな方法を取ろうが恥をかこうが、
できることは全てやろう。そうすれば必ず道は開けるはず……!
ファイト!俺!)
あの、超魔法についてかかれている文献はありませんか?」
「(!?
こんなに思考が明確に……
何だろうこの感情、見守ってあげたい。
こんなにも魔法を学びたがっている人、久しぶり。
私が、この人に出来る限りのことをしよう……うん。)
あ、はい!
初心者のための魔法講座の本シリーズなら向かって左側のコーナーですね!」
「い、いや、あの、俺は
(あれ?俺今何って言った?
何か見栄張って全く違うこと言った気がするんだけど……)」
「がんばって魔法を覚えてくださいね!フォロッサ大図書館はいつでもあなたの味方です!」
==
「……で、今の人は?」
「多分、すっごくいい人ですよ!」
「……そう?ただの自信過剰な人に見えたけど……」
「そんなことないですよ!あんな人は初めてです!
きっとすごい大物になりますよ!」
「……まぁ別に興味ないけど……」
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