27.消
2007年3月1日ここはシムシの北東に位置する街『ナニカ-Nanica』。
魔法修行で移動できなかったこともありナニカに辿り着くにはかなりの日数を要した。
門番や通行人が俺のことをじろじろみてくる。あたりまえだ。俺の体は今、首と手足を除いて全て水で覆われている。
―
「さて、基本的な魔法がCになったところで次の段階です。
正直Cまでの魔法は習得するのにそれほど苦労しません。威力も対したこと無いですしね。
これからのためにも何か自分の得意なもの一つをBランクまでにもっていく必要があります」
連日のリアカー引き、魔法修行で俺はもうすでにぼろぼろだ。
休みたい。スパルタ過ぎる。視線で訴える、あ、そらした……
「そこでこれを使います」
リアカーに載っている荷物を漁って取り出したそれは図書館にあった魔法力を測る水晶玉だった。
「これは単純に魔法力を測るのにも使えますが、
自分の一番伸びる可能性を秘めている属性を調べる事も出来ます。
さぁこれを持って、あ、片手でお願いしますね。
強く念じてください」
原っぱに大の字になった状態で水晶に力を入れる。
ぼんやりと水晶に何かが映る。それは、渦巻く水。
「【水魔法】、ですね。
今後はこれをBランクにすることだけに力をいれます」
―
「恥ずかしいんですけど……」
「ウルトンさんのためにやってるんですよ?
その状態でイメージを固定化しながら魔法の勉強をすれば上達が早いはずです。
こっちも維持するの大変なんですからわがまま言わないで下さい」
「はい……」
俺の羞恥心よ消えて無くなれ。
魔法修行で移動できなかったこともありナニカに辿り着くにはかなりの日数を要した。
門番や通行人が俺のことをじろじろみてくる。あたりまえだ。俺の体は今、首と手足を除いて全て水で覆われている。
―
「さて、基本的な魔法がCになったところで次の段階です。
正直Cまでの魔法は習得するのにそれほど苦労しません。威力も対したこと無いですしね。
これからのためにも何か自分の得意なもの一つをBランクまでにもっていく必要があります」
連日のリアカー引き、魔法修行で俺はもうすでにぼろぼろだ。
休みたい。スパルタ過ぎる。視線で訴える、あ、そらした……
「そこでこれを使います」
リアカーに載っている荷物を漁って取り出したそれは図書館にあった魔法力を測る水晶玉だった。
「これは単純に魔法力を測るのにも使えますが、
自分の一番伸びる可能性を秘めている属性を調べる事も出来ます。
さぁこれを持って、あ、片手でお願いしますね。
強く念じてください」
原っぱに大の字になった状態で水晶に力を入れる。
ぼんやりと水晶に何かが映る。それは、渦巻く水。
「【水魔法】、ですね。
今後はこれをBランクにすることだけに力をいれます」
―
「恥ずかしいんですけど……」
「ウルトンさんのためにやってるんですよ?
その状態でイメージを固定化しながら魔法の勉強をすれば上達が早いはずです。
こっちも維持するの大変なんですからわがまま言わないで下さい」
「はい……」
俺の羞恥心よ消えて無くなれ。
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