10.業火

2007年2月20日
カグツチの業火はものすごい。
一瞬で大量の敵を昇天。あれを守ることが前衛の仕事……そんなこと言ってられない。

混戦に突入したらもうカグツチは当てにはならない。
むしろこんな密集地に高密度灼熱ビームなんて打ってこられたら困る。死ぬ。
敵を倒すというか自分の身を守るのが俺の最重要な仕事だ。うん。

なるべく敵に目をつけられないように、なるべく……
敵と目が合う やばい こっちに向かってきた。

だが敵の首が落ちる。よくやった衆の野蛮人よ。
そんなことを2,3回繰り返していた。……流石にもう続かないだろう。

「うわあああああっ!?」
思わず叫び声をあげてしまった。いきなり目の前に腕が飛んできたからだ。

―――本当に運が良かったなあああ! 覚えとけよおおお!―――
マントを着けた青年が叫んでいた。
 
 
 
 
その光景に目を奪われて、ふっと背中に、微かな、本当に微かな違和感。
しゃがまなきゃ、と思った。でも 体は動かなかった。
 
 
次の瞬間、俺はこけていた。さっきまで俺の背中があったところに剣が突き出されている。
どうやら転んだのは、飛んできた右腕を踏んでバランスを崩したせいのようだ。
―何故か右腕はなくなっていたが

スキルレベルアップ:勘【C】
スキルレベルアップ:運【C】

脳内に文字が出てきた。知らん、確認している暇はない。すぐに身体を回転させて移動する。
それでも遅かった。腹の横に剣が突き刺さる。 少し 肉がえぐれた。
苦痛にうめいている暇はない。
逃げるか 倒すか しないと  死ぬ いやだ。
地面に仰向けに転がったまま無様に蹴りをだす。相手も同時に俺の喉元に向けて剣を突き下ろしていた。
 
 
 
 
 
どっちが速いかなんて、一目瞭然……
 
 
 
 
 
敵の剣が根元から折れて吹き飛んだ。
1拍おいて敵も吹き飛ぶ。昇天。

俺を殺そうとしていた敵がいた場所に、今は他の誰かが立っている。
あのスキンヘッドには見覚えがあった。いや衆にはスキンヘッドは多いのだけれども。
 
 

「大丈夫か?ウルトラマン」
「ウルトラマンじゃねえよこのスンラが!」

――
*ポチの戦争とのクロスオーバー部分は脳内削除しておいてください。

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